耐震基準適合証明書の発行は誰が??

確定申告の時期がやってきています。

 

ローン控除の時期ですね。

 

たまーに、こんな問い合わせがあります。

もちろん弊社で仲介をしたお客様ではないですが。

 

「去年に家を買って、住んでいます。

今年の確定申告のローン控除書類の中に耐震基準適合証明書という書類があります。

どこで発行できますか?」と。

 

答えは、どこででもできません。

 

なぜなら、住宅ローン控除で使うための耐震基準適合証明書は

売主が申請者となって発行するものです。

 

なぜか。

 

おそらく色々な解釈があるとは思いますが、本来の住宅ローン控除の目的は

「質の高い中古住宅の流通」にあると思います。

 

耐震性の高い中古住宅を増やすためには、所有者の努力が必要です。

耐震性能が不足していれば、住宅を改修し、メンテナンスしていくことが必要です。

それに対しての所有者へのメリットが、「耐震基準適合証明書」です。

 

つまり、「耐震基準適合証明書」という血統書のようなものを持って

高く(安心して)売りなさい。

 

ということが、根本にあるのかと思います。

 

しかし、そこまで意識の高い人や、そこまでの制度が知り渡っていないため、

住宅ローン控除は買主にしかメリットがないので、買主が申請すべきものだ。

となり、実務上そうなってしまうわけです。

 

せめて、仲介業者は売却の相談者に対して、

「耐震基準適合証明書」を発行してもらい、しっかりと価値をつけて売りましょう。

という、説明が求められるかもしれませんね。

 

が、しかし・・・

新たな税制改正で、2022年の入居から、新耐震基準の建物を購入した場合は、

「耐震基準適合証明書」の発行は不要となりました。

とさ。「耐震基準適合証明書」の出番は少なくなるかもしれませんね。